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【セミナーレポート】With/After コロナにおける 経理部門のテレワーク推進方法とは?

2020年10月19日(月)、パーソルプロセス&テクノロジー株式会社、株式会社ラクスと共催で、

With/After コロナにおける 経理部門のテレワーク推進方法とは?~経理のテレワーク導入~定着のツボ教えます!~

と題したセミナーを開催いたしました。
お申込みならびにご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。

本セミナーでは「経理のテレワーク導入」をテーマにパネルディスカッション形式で講演致しました。

コロナ禍に呼応する形で、ここ半年ほど急激にテレワークが浸透してきています。しかし、経理業務は属人化している業務が多く、どうしても出社せざるを得ない状況が続いていると言われています。

そこで、経理のテレワークにおいて重要な点は何かを探るため、業務改善の観点から人と組織の成長を支援する実行支援型コンサルティング「ワークスイッチコンサルティング」などの事業を行うパーソルプロセス&テクノロジー株式会社、交通費・経費精算システム「楽楽精算」 やWEB帳票発行システム「楽楽明細」などを提供する株式会社ラクスと弊社にて、テレワーク化のボトルネックとなっている要因やテレワークを推進するための秘訣とは何かについて講演致しました。

その概要を本稿にてご紹介します。

パネリスト:
坂東 恒 氏 (パーソルプロセス&テクノロジー株式会社)
仲野 真央 氏(株式会社ラクス)
箕輪 真美 氏 (株式会社ラクス)
鴨下 徹 (株式会社アール・アンド・エー・シー)

ファシリテーター:
有田 武人 氏(パーソルプロセス&テクノロジー株式会社)

 

経理にテレワーク導入するために「まず」やるべきことは?

坂東:テレワーク導入において最初にやるべき重要なことは、経理部門内の業務フローや、利用している既存のシステムを可視化することです。

 あくまでテレワークは業務改善を行う手段の一つであり、目的ではありません。テレワークありきで業務効率化を進めてしまうと、かえって生産性を悪化させてしまったり、アウトプットの質が低下したり、コミュニケーションが不足してしまったりと逆効果になりかねません。

 そうした問題を未然に防ぐために、現状の業務課題は何か、どの業務がテレワーク化できるか、テレワーク導入のボトルネックは何か、現場目線で可視化をすることが重要なのです。

 それでもテレワークができない場合には、どういったポイントで何が課題なのか「業務、プロセス、システム」の3点で課題を整理するといいでしょう。

鴨下:確かに、業務フローが今の会社組織に合ったものか見直してみるとよさそうですね。どうあるべきか・どうなりたいか・現状の組織にあっているか・無駄がないかを考えるといいと思います。

 ただ、課題感を社内で見つけられればいいのでしょうが、客観的な視点からアドバイスを受けることで気づくことも多いと思います。ですから、定期的な健康診断と同じく、外部の方々に相談してみるのもいいのではないでしょうか。

 システム化するということに対して、システムに業務を取られてしまうという危機感をもつ方もいらっしゃると思いますが、実はそうではなくて。システムによって業務効率が上がり、もっと人間にしかできない高度な仕事に専念できるようになる、という価値観を持つことが重要かと思います。

 

まとめ
・テレワーク化の第一歩は、業務フローや既存システムを可視化すること

 

経理業務は色々な業務がありますが、どの業務からテレワーク化するべき?

坂東経理だけで業務が完結できるような業務が手を付けやすいかと思います。仕訳の作成や経費精算、請求書発行以降のプロセスは比較的経理内で業務が完結しているかと思いますね。本日の登壇社であるラクスさんとR&ACさんはこれらの業務に対応した製品を提供されていますよね。

箕輪:そうですね。経費精算に関しては「楽楽精算」という製品を提供しています。スマホやPC上でいつでもどこでも経費精算の申請~承認が可能で、領収書の添付もできます。

仲野:請求書発行業務も経理で完結しやすいと思います。「楽楽明細」なら出社が必要な印刷・封入・発送といった作業をゼロにし、WEB上で帳票の発行が可能になります。

鴨下:何だかちょっと製品アピールのようになってしまっていますが(笑)、入金消込業務も、テレワークへの変革を目指していく第一歩として着手しやすいと考えています。

経理業務単位(仕訳起票、経費精算、決算処理など)を分解すると、弊社が注力している入金消込業務は意外とデジタル化しやすい業務です。

 といいますのも、入金消込は、処理スピード・精度を求められるが故に、属人化しやすい領域でもあり、これまでは担当者の方がやりやすい様にアナログ(Excel、スプレッドシートetc)な仕組みが構築されている会社が多い状況です。

 そこに担当者の異動や退職といったイベント等が発生すると、今まで見えてこなかったリスクが顕在化します。業務が属人化しているため、引継ぎが上手くいかず、結果としてミスを誘発してしまいます。こうしたトラブルを防ぎつつ、会社としての体制を今まで以上に強固にしていくのが、システム導入をするメリットかと思います。

 

まとめ
・経理部内で完結できる業務なら少ない負担でシステムが導入できる
・システム化は異動や退職といったイベントへの対応策にもなる

 

他社はどのようにテレワークの手順を踏んだのか?

坂東:やはり、「現状の可視化」から入る企業が多いですね。

テレワークが進まない要因って、その多くは請求書や証憑(注文書、受領書、契約書、領収書など)がデジタル化できていないこと、また銀行に行かなくてはならない入出金業務なんですよ。
 でも、これらの業務って既にテクノロジーを使った商品が存在していて、ソリューションとしての提供はできると思います。特に一番の阻害要因である書類業務はラクスさんの商品で解決できますよね。具体的な事例などあれば紹介していただけますか?

仲野:請求書発行業務においては、23人かかっていた分量が一人で済むようになったことで、人件費や郵送費などを合わせて月間100万円のコストカットに成功した事例があります。

坂東:ちなみに、弊社では「日本の経理を自由に」プロジェクトに参加していて、紙業務と経理の業務の進め方について改善しようと賛同しているんです。
 ここの経理におけるテレワーク阻害要因の調査でも、やはり1位は紙の請求書業務で、2位が入金・支払管理、3位が紙の経費精算業務なんですよ。2位の入金はR&ACさん、3位の経費精算はラクスさんで解決できそうですよね。こちらもご紹介いただけますか?

鴨下:はい。入金消込領域となると、主に入金情報の収集や突合、現場部門とのコミュニケーションがテーマかと思います。「V-ONEクラウド」のユーザーからも、システムの導入前はこうした問題から入金消込処理に一日かかっていたというお話もよく聞きます。
 V-ONEクラウドは会計システムや販売管理システムがどんなものでも連携ができるので、導入しやすいのではないかと思います。過不足入金の確認や通知についてはSNSのChatwork、Slack、メールで在宅でも状況を営業にお知らせできるため、テレワークをしていても円滑にコミュニケーションを図れるようになっています。

箕輪:「楽楽精算」ではシステム上で承認作業ができますので、弊社の経理は一切出社しませんでしたよ。電子帳簿保存法にも準拠しています。
 1年に1回定期検査(サンプリングチェック)をすることで、すべて一括破棄ができます。ただし、電子帳簿保存法に適用したシステムを導入しないと今後も7年間保存しなくてはならないのが注意点ですね。

 

まとめ
・テレワークが進まない要因の1位は書類業務、2位は入金・支払管理、3位は経費精算業務
・電子帳簿保存法に準拠しているシステムがオススメ
・検討しているシステムが解決したい課題とマッチしているかよくよく検討する必要がある

 

業務の改善をしたいが予算がない場合どのように改善したらいいか?

坂東:まずは課題を可視化し、効率化度合いや優先度のロードマップを書いていきながら、予算と相談すれば良いと思います。

鴨下:予算は弊社も言われることがあります。入金消込業務の効率化は皆さんが思っている以上に効率化度合いが高く、スモールステップとしてやりやすいのではないかと思います。

 経理の課題を可視化してみて、着手すべきだが工数が掛かりすぎる場合、まずは入金消込から効率化を始めて、必要なところにリソースを割くと成功への近道となるのではないかと思います。

仲野:精算業務では現状でかかっているコストから予算が計算しやすいので費用感的にも楽楽精算を検討されることをおすすめします。

箕輪:楽楽明細は高価ではないので導入のハードルはそこまで高くないのではと思いますよ。

 

まとめ
・優先度と費用を比較してロードマップを引いてみると良い

 

会計システムがオンプレで、セキュリティ上テレワークができない

坂東:もちろんクラウド会計の検討ができればベストですが、ここまで申し上げてきたように業務フローを見直して、出社しなければならない業務を必要最低限に落としていくことを勧めます。

鴨下:いきなり100%のテレワーク化というのは現実的ではありませんから、出社=悪という考え方に固執することなく、業務に合わせて柔軟に対応していくことも時には必要かもしれません。

 

まとめ
・テレワーク出来ない業務を可視化し、出社を必要最低限にしていくことが重要

 



ご参加いただいた皆様、またご登壇頂いた方々、誠にありがとうございました。
経理に関する問題はまだまだ多いとは思いますが、解決のためにお力添えいたしますので、お気軽にご相談・お問合せくださいませ。

アール・アンド・エー・シーでは、入金消込をはじめとした経理業務に役立つセミナーを定期的に開催しています。セミナー一覧はこちらから。

各サービスについてのお問い合わせ

パーソルプロセス&テクノロジー社では「ワークスイッチコンサルティング」のほか、業務改善をお手伝いするための様々なサービスを展開。

また、ラクス社では経費精算業務をシステム化する「楽楽精算」、帳票発行業務をWEB化する「楽楽明細」など、経理部門の書類に関するお悩みを解決できます。

各サービスに関するお問い合わせや資料請求は以下のリンクからお願いいたします。

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